もうすぐ出産を迎える妊婦の方は不安がつきもの。未知の経験故に時には『出産がこわい』と思ってしまうこともしばしば…。
しかし、いつどうすればいいかを事前に把握しておけば、心の余裕も生まれるものです。
リラックスして出産に臨めるように、いつどんなことが起きるのか、当院でのお産の流れをしっかり予習しておきましょう!
STEP.1 出産のサイン
37週(10ヶ月)を過ぎると、いよいよ出産です!出産が近づくと次のようなサインが出てきます。
赤ちゃんがいつ生まれてきても良い時期となりますので、入院の準備を整え、どんどん身体を動かし、お産と育児のための心と体の準備をしましょう。
(37週前までは早期産、37週以降は正期産といいます)
出産が近いサイン
- 尿が近くなり、残尿感が残ることもある
- おりものが増える
- 赤ちゃんが下がって来ているのを感じ、胃のあたりが楽になる
- おしるしが見られる
- 子宮が収縮し、軽い陣痛のような痛みが出る(前駆陣痛)
おしるしとは
出産が近づくと、卵膜がはがれるため子宮から少量の出血があり、粘液と混ざって生理の出血のように出てきます。これを『おしるし』といいます。
色はピンク色、赤、褐色とその時によって違います。おりものに血が混じったようなものだったり、トイレで拭くと付く程度だったり個人差があります。おしるしは子宮の入口が柔らかくなってきて、お産の準備を始めているために起こるものですので心配いりません。清潔なナプキンを当てて置きましょう。一度きりではなく、赤ちゃんが生まれるまで出ることもあります。
前駆陣痛とは
10ヶ月に入ると、これまでよりもお腹が張りやすくなってきます。夜になるとお腹が張って眠れないことも多いと思いますが、遠のいたり、知らないうちに眠ってしまったり・・・ということであれば前駆陣痛かもしれません。陣痛の予行演習ですので、ゆったりといつもどおり過ごしましょう。
STEP.2 入院のタイミング
妊婦健診時に入院が決まる場合もありますが、それ以外で下記の兆候があらわれた場合は、当院に電話をし、ご相談ください。
出産前の兆候
- 初産婦の方…規則的な陣痛が10分おきになってきた時。破水は必ず入院になります
- 経産婦の方…規則的な陣痛が15分おきになってきた時
- 破水したとき…陣痛がなくてもお湯の様なものが流れるとき
陣痛とは
規則的なお腹の張りに伴った痛みのことをいいます。始まり方は人それぞれですが、1時間に5~6回になってきたら、本格的になってきたと思ってもよいでしょう。最初はお腹の張っている時間が10秒~15秒くらいと短く、すぐによくなりますが徐々に長くなっていきます。下腹部の痛みより腰痛のほうが強い場合もあります。腰痛は上のほうから徐々に下のほうへ移動してきます。
破水とは
赤ちゃんを包んでいる膜が破けて、羊水(ぬるま湯のようなもの)が流れることをいいます。水風船がパシャッと割れるように一度にたくさん流れることもありますし、身体を動かすとだらだらと流れることもあります。破水なのか、尿漏れなのか区別がつかない場合もあります。たくさん流れ出る時には大きめのナプキンやタオルを当ててください。
様子を見ないで連絡する症状
- 出血が多い場合…出血が生理の2日目のように多く、だらだらと流れる
- 赤ちゃんの動きを感じない(1時間以上)
- お腹の一部分にずっと痛みがある
- お腹が柔らかくならずずっと石のように硬い
STEP.3 電話連絡
電話連絡は必ず妊婦さんご本人様からお願いいたします。
お電話で確認すること
- お名前
- 診察券番号
- 今の状況
- 無痛分娩の希望の有無
- 出産予定日
- 何人目の出産か?
- 病院までの所要時間(電話終了~病院到着)
STEP.4 医院へ
診療時間中は外来受付に来ていただきます。
診療時間外・夜間は、正面玄関は施錠しております。②の夜間入口にあるインターホンを押してください。ナースステーションで解錠します。なかなか玄関が開かない場合には、待たずに電話でお知らせください。
STEP.5 入院~分娩
入院後は内診(子宮口の開大度の計測)、モニターをつけて陣痛の強さや赤ちゃんの様子をチェックします。まだ余裕のあるうちは、シャワーに入ったり、足浴をします。また院内散歩やスクワットのような運動もしましょう。できるだけリラックスして過ごしましょう。
徐々に痛みが強くなり、お産が近づいてきたら分娩室に移ります。横向き、四つん這い、座位など、楽な姿勢を探してみましょう。 ご家族の方は、腰のマッサージや水分補給など、サポートをお願いします。助産師も声がけや腰をさすったり、お産がスムーズに進むように働きかけたり痛みの緩和に繋がるようにサポートさせていただきます。
新しい生命の誕生に寄り添い、赤ちゃんと3人でいっしょにがんばりましょう!