妊娠中から母乳について学んでおくことは大切です。動画や書籍等で知識を深めておきましょう。
母乳の利点

- 赤ちゃんとママの触れ合いで絆が深まる
- 母乳に含まれる免疫が赤ちゃんを病気から守る
- ママの産後の体の回復を促す(子宮を収縮させる)
- いつでも適温で分泌されて、便利で経済的
母乳分泌をよくするには
母乳分泌を促すための生活習慣のポイントやお手入れの方法をご紹介いたします。
妊娠中にできる事
- 体を冷やさない:生野菜や冷たい飲み物は動いている時間帯にとりましょう
- 水分は適度に摂取
ブラジャー:産後にも使用できるもの。胸をしめつけないソフトタイプ。ワイヤー入りはお勧めしません。
妊娠37週以降であれば、毎日行ってもよいです。
【禁】逆子の人、帝王切開予定の人はお手入れをしないように。
胸のお手入れ
乳房や乳首のお手入れの方法をご紹介いたします。
乳房のマッサージ

色々な方向から大きく、ゆっくり動かしてみましょう。
乳首のお手入れ

① 乳輪部分を親指と人差し指ではさみ乳頭の付け根の辺りで指の腹どうしを合わせる(そのまま2~3秒止めてもよい)

② はさんだままゆっくり前方に引っ張る(くいくいと勢いよくやらない事!)

③ ①~②を3~4方向行っておく(縦、横、斜め2方向)。左右両方行いましょう。
乳頭から、乳カスや初乳が出てくる事もあります。
- オイルパック
- 乳カスが出やすい人は行ってみるとよいでしょう。
乳首にオイル(オリーブオイル等)を少量塗布して、ラップして10分おいてから、同様の乳首のお手入れを行ってみて下さい。
- 乳頭が扁平や陥没気味な人
- 乳頭の形が気になる方は、ご自分で判断せず、診察時にスタッフにご相談下さい。
※注意:切迫傾向にある方、仕事で無理をしやすい方、お手入れをしていて胸が張る方、この様な方は妊娠37週以降に医師に相談してから、行っていきましょう。
産後にできる事‐吸わせる事+リラックスする事
産後、授乳をスムーズに行うためのポイントをご紹介します。
頻回に吸わせる
基本的には泣いたら吸わせるというのがよいでしょう。【10回/日 2~3時間毎】程度が目安です。
夜中もあまり間隔を長く空けず、3~4時間で吸わせるようにしましょう。
回数が多い時は片方を3~5分くらいで切り上げてもう片方に交換してみましょう。
生まれてすぐは、子どももすぐ休んだりして長く吸わせても量を吸えなかったりします。
片方を10分以上吸わせると、乳首にも負担がかかり痛くなりやすいです。
吸わせていく事で、母乳分泌のホルモンが出てきて分泌量も増えていきます。
睡眠、休息を適度に取る
頑張りすぎて疲れると、分泌量も減っていきます。最初の頃は、母乳を吸わせても、またすぐに泣いて欲しがります。30分や1時間で泣き続けるようなら、ミルクも活用していきましょう(1週間健診でも体重チェックをします)。
また、ママも水分や食事の摂取をしっかり行いましょう。
初めは母子共に不慣れで、子どもも授乳が足りていてもよく泣きます。家事等は手抜きにして、他の人にお手伝いを頼みましょう。
生後3ヶ月頃に母子共に慣れてきて安定してきます(目安は赤ちゃんの首がすわる頃)。焦らず根気よくが大事です。
全部完璧というのは難しいものです。

当院では、赤ちゃんがおっぱいをうまく飲んでくれない、ミルクの量が十分なのかわからない等、おっぱいに関する悩みに助産師がお答えする『母乳育児相談室』を行っております。お気軽にご相談ください。
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